be WOMAN STORYでは「好きを仕事にする」をテーマに、美容やファッションを通して輝く女性達にインタビューしていきます。

第三弾はICBIで骨格診断アナリスト養成講座を担当されている清水由美子先生。分かりやすいかつ明るく面白いレッスンが人気の清水先生ですが、手術痕のコンプレックスからおしゃれを楽しめなかったという過去も。これまでのご経験から、自分の美しさに気付くためのメッセージを頂きました。

清水由美子
agag代表
『試着室の秘密』著者
ICBI 骨格診断ファッションアナリスト養成講座講師
パーソナルスタイリスト
骨格診断上級アナリスト

Contents
・「自分を守るための洋服」からキャリアがスタート
「ストレートふざけんな」それでも受け入れるには
・自分に”ある”ものに気づけた、今とこれから

「自分を守るための洋服」からキャリアがスタート


 ーー清水先生は以前『試着室の秘密』という本を執筆されていますよね。専業主婦歴13年からアパレルスタッフへ転身、職場のお客様のエピソードはどれも印象的でしたが、清水先生ご自身も幼少期に出来た手術痕がコンプレックスで自分を好きになれなかったというお話にはとても驚きました。今のお姿からはとても想像が出来なくて。

最初、私にとって服はおしゃれをするとかじゃなかったの。自分のことが大嫌いで。今だからこんなにみんなと普通に喋れるけど、自分のことが嫌いだし、笑っちゃいけないし、目立ってもいけない、自己否定の人だった。お洋服は自分を守るためのもの。体に傷があることが許せなくて。見せたらみんなに気を使われちゃうじゃない、病気だ、って。自分を守る手段が服の力だった、ということなんだよね。

ファッション雑誌もわあ可愛い!素敵!とかじゃなくて、胸元を隠すためには何なら合ってるとか、そういう感じで見てた。好きじゃなくて、自分を守ってくれる服を探すために研究していました。

 

ーー隠すことからスタートしたんですね。
大学に入って制服がなくなって、毎日私服になっちゃう訳だけれど、私にとっては私服の方が安心だった。胸元も空かないし、体操服も着なくていい。着替えるのも嫌だから。安心な世界で服選びが自由に楽しめるようになったときに、私って私の体をよく知っているな、って気づいたんです。見てるから。服選びも店員さんに聞きたくなくて、自分で全部決められる段階だったんですよ。

ただ、根本は自分が服選びができているとか、おしゃれだとか思っていない。だから全然そういうところに勤めたいとも思っていなかったし、ファッションなんて自分の憧れで研究しているくらいで、自分が身を置くとかは全く思っていない。自分からは遠い世界だと思ってました。

 

ーーアパレルスタッフになったのはお友達の助言がきっかけと伺いました。
たまたま仲良くしていた人に、「私が働くとしたら何が良いんだろう」と聞いたら、「え、洋服がいいに決まってるじゃん」って。いつも見に行くお店で働いてみたらと勧められて、なるほど、じゃあ行こう!と思ってそのまま行っちゃったの。

骨格診断を知ったのは7年くらい前。アパレルの友達と洋服選びの話になって、骨格診断のことを知って。受けてみたら私はウェーブ診断で、ウェーブだと思って生きてた。だからと言って特に進展はなくて、(前職を病気で退職後)寝ていた時に、そういえば骨格診断って前にやったよな、と思い出して。検索したらICBIが引っかかって、楽しそう、やってみたい、暇だしどうせそんなすぐ勤めるのも無理だし、ICBI行って何か学んで自分で仕事をしてみたいかも、と2つくらい見に行って、決めました。そこから私の骨格人生が始まったわけです。

卒業後、(前職に)元気になった連絡も兼ねて今こういうのやってるんですよ、と報告したらイベントやらない?とすぐやらせてくたり、それを誌面に載せてもらったりして起業後すぐお客さんが来てくれました。

 

ーートントン拍子に決まって行ったんですね。
そう、またいつものパターンで始まっちゃった。で始まっちゃったら楽しいから、そのまま続けてって感じ。

結局元に戻るんだけど、何をやるにも自分のことを知らないとダメ。今の自分を知らないと、おしゃれも人生も選べない。私は自分の傷もあったけれど、その他のところもちゃんと見ていたから。例えば背が高いとか、バランスとか。コンプレックスもあったけど、コンプレックスじゃないところも自分で理解していた。良いところってみんな恥ずかしがって認めないけれど、そうじゃなくって、ダメなところも良いところも自分はちゃんと見ておかないと、使いこなせない。

そうすると心も同じで、私がワクワクするものを知る必要がある。友達に洋服が良いんじゃないって聞いて、すごいときめいちゃったの。そっか、見に行って楽しい、ワクワクするものを逆に売れば良いのかハハハと思って行動出来たのは、いつも自分が何で喜んでいるかっていうのを知ってたから。

 

ーー私自身も経験があるので、その感覚はとてもよく分かります。
だから私はアゲアゲ(※)って言うの。アゲアゲってさ、何かみんなアゲアゲ↑↑とかって簡単に言うけど、私には深い意味があって。あげて、あげるのよ、自分を。give&giveなの。自分にあげてあげることができないと、自分が自己否定のままで、何か外側に答えを求めるけど、いつまで経っても不満が続く。でもまず自分が満足することを見つけたら、そこから答えって必ず自分で見つけられるから。

「ストレートふざけんな」それでも受け入れるには


ーー骨格診断はその点、自分を知るメソッドですよね。
私は骨格で、自分のことが尚更わかったのね。私もだけど、結局みんなやっぱりなれないものになりたいでしょ。

例えば私が松田聖子になりたいって思って真似はしても、なれないわけ。真似をしても近づけない、それっぽくなれない。だけど、骨格を勉強したらそもそもが違うじゃん。一生懸命やったってなれない、なぜなら私はストレートだから。自分の本質を知ったら、松田聖子にはならなくて良いやって思えた。私は私で良いんだね、っていう。そこにたどり着きました。

でも、正直言うと本当は悔しかった。何この骨格(怒)と思ってたもん。ストレートふざけんな、みたいな。私も松田聖子みたいなのがよかったって本当は思ったよ。

 

ーーストレートさんは特に、ファッションの悩みが多いと聞きます。
1つは世の中の流行がナチュラルタイプが得意とするデザ インの洋服が多いことと、あとははやっぱり、心の問題だと思う。まだ自己否定とか、自分の良さを避けてるというか。

例えばストレートタイプは、迫力があってセクシー。でもそれが嫌、認めたくないという人もいると思う。セクシーなんか嫌だ、可愛いがいい、って。その人の中では、もしかしたらセクシーはエッチっぽいけど、可愛いはモテるとか、そういう心の中の設定があるんだと思います。私の場合は傷がある=嫌われる、だった。

他の人からしたら大したことないことでも、あんたになんか分かんないじゃん、ということがあると思う。これを取り払えたらファッションも人生もうまくいくわけよ。だから骨格を知ったときに、「人と比べなくて良いってすごく楽じゃない?」って思ったの。

 

ーー骨格診断は自分の個性を知ればもっと素敵になれる、というメソッドだということをもっと知って頂きたいですね

本当にそう思う。変わりたいってなっちゃうでしょ。変身は変身だけど、元の自分に戻るのよ、本当は。元の自分にただ戻るだけ。そのために骨格を知っておくと、自分の本質に戻るんだから、簡単なんです。

ある世界を生きてください。ある世界を認識すれば、全然もう本当にいつからでも幸せなんですよ。

 

自分に”ある”ものに気づけた、今とこれから


ーー清水先生がある世界に気付けたのはいつ頃ですか?
私もずっとない世界に生きていたのね。傷をなくしたい、あるのに。ない世界に行きたがって、だから結局ずっとずっとそこに執着しているわけ。だけど骨格習って、本質っていうのを知った時に、あるものをなくすことは出来ないじゃんと思ったんです。

1度病院の先生に、手術痕を消すことを相談に行ったことがあるんですよ。その時先生に、もしめちゃくちゃ上手い先生だったら、それこそハリウッドとかに行けば見えなくなる可能性はあるけど、結局は傷をもう1回切ってくっつけるっていうやり方しかないと聞きました。1本の細い線になって目立たなくなるかもしれないし、細くはなってもやっぱり色は残るかもしれない。結局、全部をゼロにすることはよっぽどの加工じゃないと出来ません、と。

そして、手術をしたという事実は一生消えません、って言われたのね。傷は消せても。手術をしたという事実をなくすことはできないと言うことは覚えておいてくださいって言われた。あなたの人生なので、って。その時に私も、そうだな確かに、そう言って明日交通事故に遭っちゃったらまた傷が出来てしまう。誰でもそうじゃない。明日のことは分からないから、なんでこんな傷を消すことばかりに執着していたのかな、もっと他に楽しいこともあるのにな、と思って。なんかもうくだらないって思っちゃったんだよね、その瞬間に。そんなことばかりに目をやっている自分がくだらないなと思っちゃって、もうあるものは消せないんだったら、この事実を消せないんだったらこれで生きていこう、って思った。

私は自分に自信がないから、才能もないし資格もないし英語もできない、PCも出来ない。ないもの探したらいっぱいあるわけ。でももうこういうのも良い、って思ったの。もう出来るものがあれば良いやって。私は幼い頃に入院していた時から人間観察が得意で、そうすると骨格はずっと見ているし、意識しなくてもずっとやり続けていることになる。これはお金を払ってもらう·もらわないというレベルではなくて。これなら私は自信を持って他人に伝えられるし、もしかしたら誰にも負けないかもと思ったの。

 

ーーこれまでの経験を踏まえて、今チャレンジしていることはありますか?

今力を入れているのは、「美人は脳から作られる」ということ。
ブスの呪いにかかってるからね、みんな。ブスの呪いは自分でかけてるんだからね、人にかけられてるわけじゃないよ。
結局ね、頭、心がついてこないと自分でずっと選べないんですよ、服を。自分で選ぶようになるためには、自分のことを知らないと絶対に選べないんです、いつまでも。そこを先に伝えないとダメなんだということが分かったので、ZOOMで勉強会をしています。

フューチャーデザインコーデと言って、自分の理想のコーディネートとかをコラージュするんですけど、それは皆さん出来るんです。コラージュはどんどんやりたがるし出来るんだけど、なんでこのコラージュを選んで、どういう行動に移せるのとか、そういうことって言語化出来ないんですよね。そういう人たちは大体自分で自分を見ないようにしている。どっかでブロックして、幸せにならないようにしているんです。

フリフリが好きなのに着られないって言うけど、フリフリに本当にときめくかと言うと、多分違うんです、それは。その根っこには、だってフリフリの方がモテるとか、そういった思い込みが絶対にある。フリフリが好きなんじゃなくて、モテたい。可愛くなりたい。

だったら、自分の本質を活かせば良いんです。そこをこんがらせるからややこしくなる。みんな自分で難しくしちゃってる。ややこしくしているから、私は叶わないとかって言っているけど、叶っているんです。だから、自分を知ることをオススメするな〜。

あと、これは繰り返し訪れます。人生長い中で、落ち込むことも絶対ありますよね。その時に気持ちをどういうふうに立て直すかということだから。毎回毎回人生は自分を知るしかないんですよ。それは繰り返しです。

ーー最後に、今のお仕事についてお聞かせください。

大好き。もう大好き。1人でも多くの女性に自分は生まれながらに美しいということを思い出して欲しい。人はみんな生まれたら美しいひと、なんですよ。全員。だけど、それをどんどん忘れていっちゃうから、それを思い出す作業をどんどんしていって欲しいと願っております。

清水由美子先生 プロフィール
https://www.icb-image.com/teacher/shimizu02.html
インスタグラム
https://www.instagram.com/agag.balance.styling/

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